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キミとなら堕ちてもいい (キミトナラオチテモイイ)
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【考察】ドパガキを笑っている場合ではない
2026年08月19日 18時37分
最近、「ドパガキ」という言葉をよく見る。「ドーパミン中毒のガキ」の略らしい。
ショート動画やゲームなど、刺激の強いコンテンツを浴び続けることで、常に強い刺激を求めるようになり、長い動画や文章に集中できなくなった若者を揶揄する言葉だという。
言葉だけ聞くと、かなりひどい。
そして、かなり分かりやすい。
ショート動画を延々とスクロールしている人を見て、「またドパガキがいる」と言う、これだけでだいたい意味が伝わる。
正直、がちで面白い。
ショート動画を一本見て、また一本、さらに一本とスワイプしている姿を見ると、「そんなに次が気になるのか」と思うこともある。
ただ、最近ふと思った。
これ、笑っている側は本当に大丈夫なのだろうか。
私はドパガキではない。
……おそらく。
今回は、最近話題になっている「ドパガキ」という言葉を少しバカにしながら、最終的には自分にもブーメランが刺さるところまで考えてみたい。
なお、ここでいう「ドパガキ」はあくまでインターネット上のスラングであり、医学的な診断名としての「ドーパミン中毒」について論じるものではない。
そもそも、ドパガキとは何なのか
まず、この言葉が面白いのは、単純に「スマホを使いすぎる若者」を指しているわけではないところだと思う。
昔からゲームを一日中やる人はいたし、テレビを何時間も見る人もいた、漫画を朝から晩まで読む人だっていた。
では、今の「ドパガキ」と昔の「ゲームばかりしている子ども」は何が違うのか。
おそらく、刺激が切り替わる速度。
ショート動画は、こちらが何かを探さなくても次のコンテンツが出てくる、面白くなければスワイプすればいい、次がつまらなければまたスワイプする。
数秒後には別の動画、さらに数秒後にはまた別の動画が出てくる。
犬の動画を見たと思ったら、次は炎上、次は料理、その次は知らない人の恋愛相談、さらに次は猫。
感情の切り替えが忙しすぎる。
しかも、それが全部自分の意思で選んでいるように感じられるところが厄介だ。
「次に何を見るか」を自分で決めているようで、実際にはアルゴリズムが次々と候補を出してくる。
こちらは指を動かしているだけなのに、コンテンツのほうから「まだ帰らないで」と引き止めてくる。
「暇」という時間が消えた
昔の暇つぶしには、「暇」という時間があった。
電車を待つ、友達を待つ、授業が始まるのを待つ、家に帰っても特にやることがない。
そういう時間が普通に存在していた。
今はどうか。
スマホがある。
電車を待っている数分で動画を見る、信号を待っている間にSNSを見る、トイレに入ってSNSを見る、寝る前に動画を見る。
暇ができたら、すぐに埋める。
もちろん、それ自体が悪いことだとは思わない。
暇な時間を楽しく過ごせるのは、普通に便利なことだ。
ただ、少し怖いのは、「暇を潰す」のではなく「暇そのものに耐えられなくなる」ことだと思う。
何も起きていない時間があると、スマホを触る。
動画が終わると、次の動画を見る。
SNSを閉じると、別のアプリを開く。
それでも何もなければ、またSNSを見る。
ここまで来ると、暇つぶしというより、暇の存在を許さなくなっている。
そして、そういう人を見て私たちは「ドパガキ」と呼ぶ。
まあ、言いたいことは分かる。
分かるのだが、ここで一つ問題がある。
ドパガキを作っているのは、ドパガキ本人だけなのか。
ショート動画の怖いところは、こちらが「何か面白いものを見たい」と探しに行かなくても、向こうから次々に持ってきてくれることだ。
「これも好きでしょ」
「じゃあ、これは?」
「まだ見たいよね」
「次もあるよ」
そんな感じで、延々と刺激を供給してくる。
しかも無料である。
こんなに優秀な店員がいたら、そりゃ店から出ない。
ドパガキ本人の意志が弱いから、というだけで片づけるのは少し違う気がする。
もちろん、最終的には自分でスマホを置くしかない。
でも、やめたいと思った瞬間に次の動画が出てくる仕組みと、「次を見たい」という人間の欲求が組み合わさったら、そりゃ強い。
つまり、これは「最近の若者の自制心がなくなった」というだけの話ではない。
自制心を使わなくても刺激を受け続けられる環境が完成してしまった、という話でもある。
ここは結構大きな違いだと思う。
「集中力がない」のではなく、集中する前に逃げられる。
ドパガキについてよく言われるのが、「最近の若者は集中力がない」という話だ。
長い動画を見られない、本を読めない、授業に集中できない、すぐスマホを触る。
たしかにそういう面はあるのかもしれない。
ただ、私は少し違う見方もできると思っている。
集中力がなくなったというより、集中しなくてもいい環境が増えたのではないか。
昔なら、つまらない授業でも50分座っているしかなかった。
つまらないテレビ番組を見始めても、チャンネルを変えるくらいしかできない。
本を読み始めてつまらなくても、別の刺激がすぐ目の前にあるわけではない。
今は違う。
つまらなければスワイプすればいい。
文章が長ければ閉じればいい。
動画が遅ければ倍速にすればいい。
話が面白くなければ、別の動画を見る。
つまり、集中できないというより、集中する必要がなくなっている部分がある。
これは筋トレと似ている。
筋肉を使わなければ筋肉はつかない。
集中力だって、使わなければ鍛えられない。
そして今の私たちは、集中力を使わなくても次の刺激が勝手にやってくる環境で暮らしている。
そりゃ、鍛える機会も減る。
でも、ここからが嫌な話である
ここまで書いていると、「やっぱり最近の若者はドパガキなんだな」という結論になりそうだ。
私もそう思いかけた。
ところが、よく考えてみると、自分も大して変わらない。
文章を書いていて詰まる、スマホを見る。
料理をしていて待ち時間ができる、スマホを見る。
電車に乗る、スマホを見る。
寝る前、スマホを見る。
何かを考えようとして、すぐにスマホを見る。
映画を見ていても、スマホが近くにある。
これ、何が違うんだろう。
もちろん、ショート動画を何時間も見続けることと、数分SNSを見ることは同じではない。
程度の差はある。
ただ、「何も起きていない時間に耐えられず、すぐに刺激を入れる」という構造だけを見ると、かなり似ている。
だから最近は、「ドパガキ」という言葉を見るたびに少しだけ嫌な気持ちになる。
他人を笑っているつもりだったのに、よく考えると自分にも刺さっているからだ。
ドパガキの本当の問題は、ショート動画を見ることではない
ここは分けて考えたほうがいいと思う。
ショート動画そのものが悪いわけではない。
面白いし、情報収集にも使える。
料理の作り方を短い動画で見ることもできるし、知らなかった知識を偶然知ることだってある。
ゲームも同じだ。
楽しいならやればいい。
問題なのは、「自分が何を見たいのか」を決める前に、次々と刺激を与えられる状態に慣れてしまうことだと思う。
自分で選ぶのではなく、選ばされる。
暇だから動画を見るのではなく、動画を見るために暇を消している。
そして一番怖いのは、見終わったあとに何を見たのか覚えていないことだ。
一本目は面白かった。
二本目も面白かった。
三本目もまあ面白かった。
気づいたら一時間経っている。
「何してたんだろう」と思う。
でも、また暇になる。
そして、また見る。
これは娯楽というより、時間の自動消費に近い。
「すぐに面白い」が当たり前になる怖さ
私がドパガキという言葉から一番考えさせられるのは、ここだ。
人生には、すぐに面白くならないものが大量にある。
本は最初の数ページが退屈なこともある。
勉強は、分からない時間のほうが長い。
仕事だって、毎日が達成感の連続ではない。
人間関係も、ずっと楽しいわけではない。
恋愛だってそのはずだ。
付き合った瞬間のような刺激が、毎日続くわけではない。
むしろ人生の大部分は、「まあ、特に何も起きていない時間」でできている。
そこに耐えられなくなると、何でもすぐに結果が出るものを求めるようになる。
すぐ稼げる。
すぐ痩せる。
すぐ伸びる。
すぐ返信が来る。
すぐ褒められる。
すぐ面白い。
全部ショート動画と同じ構造をしている。
だから「ドパガキ」というのは、実は若者だけの問題ではないのだと思う。
「すぐ報酬が欲しい」という現代人全体の問題なのだ。
若者はそれが一番分かりやすい形で出ているだけなのかもしれない。
じゃあ、どうすればいいのか
別にスマホを捨てろとは思わない。
そんな極端なことをする必要はない。
ショート動画を見るなとも思わない。
私も普通に見る。
問題は、「刺激がない時間」を自分で作れるかどうかだと思う。
電車の中で10分だけスマホを見ない。
散歩中はイヤホンを外してみる。
本を読み始めて、少し退屈でもすぐに別のことをしない。
映画を見るときはスマホを手の届かない場所に置く。
誰かと話しているときは通知を確認しない。
これくらいでいい。
要するに、「何も起きない時間に耐える練習」をする。
最初は普通に暇だと思う。
でも、しばらくすると意外と慣れる。
そして面白いのは、刺激を止めたときにしか出てこないものがあることだ。
ぼーっとしていると考え事が始まる。
歩いていると急にアイデアが浮かぶ。
何となく思い出したことから、別のことを考え始める。
人間の頭は、常に外から刺激を与えなくても勝手に動く。
むしろ、刺激を止めたときに初めて動き出す部分もある。
で、結局ドパガキとは何なのか
私は「ドパガキ」という言葉自体は結構好きだ。ちょっとバカにしている感じがちょうどいい。
「またショート動画見てるの?ドパガキじゃん」
くらいの軽さなら、別にいいと思う。
ただ、その言葉を使っている自分が完全に安全圏にいると思った瞬間が危ない。
ショート動画を何時間も見ている人だけがドパガキなのではない。
暇になるとスマホを見る。
集中が切れるとSNSを見る。
面倒なことから逃げるために動画を見る。
寝る直前まで刺激を入れる。
こういう小さな行動を積み重ねている私たちも、程度の差こそあれ、同じ方向には進んでいる。
だから「ドパガキか、ドパガキではないか」の二択ではないと思う。
問題は、自分がどのくらいドパガキなのかだ。つまりグラデーション。
そして一番怖いのは、「自分は大丈夫」と思っている人なのかもしれない。
なぜなら、本当にドパガキになったときには、自分で気づかないからだ。
まとめ
ドパガキを笑うのは簡単だ。
ショート動画を高速でスワイプし続けている姿は、正直ちょっと面白い。
でも、一度くらい自分のスマホのスクリーンタイムを確認してみたほうがいい。
そこに表示された数字を見て、「いや、私はドパガキじゃない」と言えるなら、それでいい。
私はたぶん、ちょっと怪しい。
だから最近は、何も起きない時間を意識的に作るようにしている。
本を読む。
散歩する。
ぼーっとする。
文章を書く。
すぐに答えが出ないことを考える。
たぶん、人間に必要なのはドーパミンを完全に断つことではない。
「次の刺激が来なくても平気」という感覚を残しておくことなのだと思う。
ショート動画を見てもいい。
ゲームをしてもいい。
SNSもやればいい。
ただ、スマホを置いた瞬間に世界が「つまらない」と感じるようになったら、少しだけ危ない。
そのときは一度、画面を閉じたほうがいい。
何も起きない時間を過ごしてみる。
たぶん最初の5分くらいは、かなり暇である。
でも、その暇を耐えられる人間のほうが、案外強いのかもしれない。まあ、そう言いながらこの記事を書き終えた私は、普通にショート動画を見ると思う。
人間なんてそんなものである。
※本記事は個人の感想です。
プロフィール
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肩書き:‼️3億円事件の犯人を探しています‼️
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