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予告映像
【着信アリ】
“未来の自分”から届く、死の予告電話。
携帯電話ホラーの完成度が高すぎる名作を紹介します。
こんばんは。
今回は、Jホラー好きなら一度は聞いたことがあるであろう作品、
『着信アリ』について紹介していきたいと思います。

『リング』
『呪怨』
『仄暗い水の底から』
このあたりが日本ホラーの代表格として語られることが多いですが、
個人的に『着信アリ』もかなり強い作品だと思っています。

というのも、この作品の怖さって、
幽霊が出るとか、呪われた場所に行くとか、
そういう分かりやすいホラーだけじゃないんですよね。
一番怖いのは、
“普段当たり前に使っているもの”が、突然死の道具になるところ。
それが携帯電話です。

今でこそスマホが当たり前の時代ですが、
当時の携帯電話って、着メロ、留守電、メール、画像、動画など、
どんどん機能が増えていった時代でした。
その時代の空気をそのままホラーに落とし込んだのが、
この『着信アリ』という作品です。
「知らない番号から電話が来る」
「自分の携帯から着信が来る」
「未来の日付で着信履歴が残っている」
「留守電に、自分が死ぬ瞬間の声が入っている」
この設定、今見ても普通に怖いです。
しかもこの作品の嫌なところは、
電話を無視すれば助かるとか、
携帯を壊せば終わるとか、
そういう簡単な話ではないところ。
一度“死の予告電話”を受けてしまうと、
その未来からなかなか逃げられない。

電源を切っても、
解約しても、
壊しても、
その運命が追いかけてくる。
この逃げ場のなさが、かなり怖いです。

■『着信アリ』とは
『着信アリ』は、秋元康さん原作のホラー小説シリーズです。

角川書店から刊行され、
その後、映画、漫画、テレビドラマなど、
いろいろな形で展開されました。
映画版の第1作は、2004年1月17日に公開。
監督は三池崇史さん。
主演は柴咲コウさん。
共演に堤真一さん、吹石一恵さん、石橋蓮司さん、松重豊さんなど、
かなり豪華なキャストが揃っています。


第1作の興行収入は15億円。
Jホラー作品としてかなりのヒット作で、
その後、
『着信アリ2』
『着信アリFinal』
と続いていきます。
さらに、アメリカでは
『ワン・ミス・コール』というタイトルでハリウッドリメイクもされています。

日本のホラーが海外でも注目されていた時代の中で、
『着信アリ』もその流れにしっかり乗った作品という感じですね。
■基本設定がめちゃくちゃ怖い
この作品の中心になるのは、
“死の予告電話”です。
ある日、携帯電話に着信が入ります。
発信者を見ると、
なぜか自分自身の電話番号。
着信履歴を見ると、
その時刻は現在ではなく、未来。
数分後のこともあれば、
数日後、数週間後、場合によってはもっと先の未来のこともあります。
そして留守番電話には、
未来の自分の声が入っている。

悲鳴。
うめき声。
周囲の音。
自分が最後に発する言葉。
その着信時刻になった瞬間、
録音されていた内容と同じことが起きて、
本人は予告通りに死んでしまう。

この“未来の自分からの留守電”という設定が本当に秀逸です。
普通、ホラーって
「これから何かが起きるかもしれない」
という不安で怖がらせるものが多いと思います。
でも『着信アリ』は違います。
「何が起きるか、ある程度分かっている」
「いつ起きるかも分かっている」
「でも逃げられない」
この怖さなんですよね。
死ぬ瞬間の音を先に聞かされる。
死ぬ時間を先に知らされる。
でも止められない。
これは精神的にかなりきついです。

■着メロの怖さ
『着信アリ』といえば、やっぱりあの着信音。
作品を見たことがある人なら、
あのメロディーを聞いただけでゾッとすると思います。
普通、着メロって楽しいものじゃないですか。
好きな曲を設定したり、
友達や恋人から電話が来たときに鳴ったり、
当時の携帯文化の中ではかなり身近なものでした。
でも『着信アリ』では、
その着メロが“死の合図”になります。

明るいはずのメロディーが、
一気に不気味に聞こえる。
これがめちゃくちゃ上手いんですよね。
怖いBGMが流れているから怖い、ではなく、
本来怖くないはずの音が怖くなる。
日常にあるものが、
急に異常な意味を持ち始める。
この感覚がJホラーらしくて最高です。

■第1作『着信アリ』のあらすじ
物語の主人公は、女子大生の中村由美。

由美の周囲では、
友人たちが次々と不可解な死を遂げていきます。
最初は偶然のように見える死。
しかし、その死の前には必ず、
未来の時刻から届く謎の着信がありました。
留守電には、
本人が死ぬ瞬間の声や音が残されている。
そしてその時刻になると、
本当にその通りの出来事が起きてしまう。
由美の友人である小西なつみも、
死の予告を受けてしまいます。
なつみを助けようとする由美。
しかし、死の予告電話は容赦なく現実になっていく。
やがて由美自身にも、
ついに“死の予告電話”が届いてしまいます。

そんな由美の前に現れるのが、
堤真一さん演じる山下弘。

山下は、過去に妹を不可解な形で亡くしており、
その死にもこの予告電話が関係しているのではないかと考えていました。
由美と山下は協力し、
死の予告電話の真相を追い始めます。

そして調査の先に浮かび上がってくるのが、
水沼マリエ、そしてその娘である水沼美々子という存在です。

■ただの呪いではないところが怖い
『着信アリ』の怖さは、
単純に「幽霊が呪っている」というだけではありません。
このシリーズには、
虐待、いじめ、孤独、迫害、家庭環境など、
人間の暗い部分がかなり深く絡んでいます。
死の予告電話の元凶となる存在たちは、
もともと理不尽に傷つけられた者たちです。
痛みを受けた存在が、
別の誰かに痛みを広げていく。
被害者だったはずの存在が、
いつの間にか加害者になっていく。
この構造がかなり重いです。
ただ怖いだけではなく、
見終わったあとに嫌な余韻が残るんですよね。
「誰が悪かったのか」
「どこから間違っていたのか」
「救えるタイミングはあったのか」
そういうことを考えさせられる作品です。

■水沼美々子という存在
ここで、このシリーズの中心にいる存在、
水沼美々子について紹介したいと思います。

『着信アリ』シリーズを語るうえで、
美々子は絶対に外せないキャラクターです。
美々子は、小学校高学年くらいの少女として描かれます。
長い髪。
無口で不気味な雰囲気。
そして、死の予告電話の裏側にいる存在。
彼女は生前、喘息を患っており、
母親の水沼マリエに何度も病院へ運ばれていました。
最初は、
母親から虐待を受けていた可哀想な少女のように見えます。
しかし物語が進むにつれて、
真相は少しずつ変わっていきます。
実は美々子は、
妹の菜々子を虐待していました。

そして傷ついた菜々子を見て、
“良い姉”のように振る舞う。
母親の愛情を独占したい。
自分だけを見てほしい。
妹の存在が邪魔になる。
そうした歪んだ感情が、
美々子の中にはあったのだと思います。
美々子の怖いところは、
ただの被害者ではないところです。

もちろん彼女自身も、
生まれや家庭環境に大きな闇を抱えています。
しかし同時に、
彼女は誰かを傷つける側にも回ってしまっている。
可哀想で、
不気味で、
恐ろしくて、
でもどこか哀しい。
この複雑さが、美々子というキャラクターの魅力だと思います。
死の予告電話の被害者の口から出てくる赤黒い飴玉も、
美々子と深く関係しています。

美々子は生前、
妹を傷つけたあとに、
「早く良くなってね」というような形で飴玉を渡していた。
それが死の呪いの象徴として、
被害者の口から出てくる。
この演出、かなり嫌です。
優しさの形をした悪意。
看病のふりをした支配。
子供らしい行動の裏にある異常性。
この気持ち悪さが、
『着信アリ』のホラー性をかなり強くしています。

■由美と美々子の共鳴
第1作で特に印象的なのは、
主人公の中村由美と美々子の関係です。

由美自身も、幼少期に母親から虐待を受けていました。
過去に傷を抱えている由美。
そして、歪んだまま死んでしまった美々子。
この二人がどこかで共鳴してしまう。
ここが『着信アリ』のかなり怖いところです。
呪いはただ外側から襲ってくるだけではありません。
人の中にある傷、
怒り、
孤独、
憎しみ、
そういうものに入り込んでくる。
美々子は、
ただ人を殺す幽霊というより、
人間の中にある暗い部分を引き出す存在にも見えます。
由美は事件の真相に迫り、
一度は呪いが終わったかのように見えます。
しかし本当の恐怖は、そこからです。
救われたと思った先で、
むしろもっと深いところに取り込まれている。
この後味の悪さが、
第1作の大きな魅力です。

■『着信アリ2』のあらすじ
続編である『着信アリ2』は、
2005年2月5日に公開されました。

監督は塚本連平さん。
主演はミムラさん。
共演に吉沢悠さん、瀬戸朝香さん、石橋蓮司さん、ピーター・ホーさんなどが出演しています。
物語は前作から約1年後。
死の予告電話は終わっていませんでした。

しかも今回は、
前作とは少し違う形で事件が起きていきます。
被害者の口から赤黒い飴玉が出ない。
代わりに、胃の中から台湾産の石炭が見つかる。
携帯を持っていない人物が犠牲になる。
つまり、
美々子の呪いだけでは説明できない何かが起きている。

主人公は、保育士の奥寺杏子。
杏子の周囲でも、
死の予告電話による犠牲者が出始めます。
そして杏子自身にも、
死の予告が届いてしまう。

杏子は恋人の桜井尚人、
そして死の予告電話を追うジャーナリスト・野添孝子と共に、
呪いの真相を探ります。
その調査の先で浮かび上がるのが、
台湾に存在した呪われた村の過去。
そして、リー・リィーという少女の存在です。

■リー・リィーというもう一人の恐怖
『着信アリ2』で重要になるのが、
リー・リィーという少女です。
原作ではリリィ、
映画版ではリー・リィーと呼ばれる存在。
彼女は台湾の炭鉱近くの村に生まれた少女です。
小柄で、陰気な子供。
村の子供たちからいじめられていた存在。

しかし彼女には、
人の死を予知するような不思議な力がありました。
村で伝染病が流行ったとき、
リー・リィーは人々の死を予告します。
本当に彼女が呪い殺していたのか。
それとも、ただ死期が見えていただけなのか。
そこは非常に曖昧です。
でも村人たちは、
彼女を“呪いの元凶”だと決めつけます。
そして彼女の口を縫い、
炭鉱に封じ込めてしまう。
リー・リィーは、
暗い炭鉱の中で苦しみながら死んでいきます。
その後、村人たちの元には、
死を予告する手紙が届くようになります。
電話も携帯もない時代には、
“死の予告手紙”として呪いが現れていた。
この設定がまた怖いです。
つまり『着信アリ』の呪いは、
単に携帯電話の怪異ではないんですよね。
時代に合わせて形を変える呪い。
手紙の時代には手紙。
電話の時代には電話。
携帯の時代には着信。
メールや画像、動画が使えるようになれば、
その機能に合わせて死の予告も進化する。
この発想がすごく面白いです。
リー・リィーの呪いは、
美々子の呪いと共鳴していきます。

美々子もまた、
傷ついた子供であり、
同時に誰かを傷つける存在。
リー・リィーも、
村人に追い詰められた存在でありながら、
死の予告という形で恐怖を広げていく存在。
この二人は、
別々の場所、別々の時代に生まれた怪異でありながら、
“理不尽に傷つけられた子供の怨念”という意味で繋がっています。
だから『着信アリ2』は、
単なる続編というより、
『着信アリ』という呪いの根をさらに深く掘る作品という印象です。

■『着信アリFinal』のあらすじ
シリーズ第3作となる『着信アリFinal』は、
2006年6月24日に公開されました。

主演は堀北真希さんと黒木メイサさん。
さらにチャン・グンソクさんも出演しています。

舞台は高校の修学旅行。
安城高校2年C組の生徒たちは、
韓国へ向かう修学旅行の中で、
死の予告電話に巻き込まれていきます。
今回のポイントは、
死の予告電話を受けた人間が、
その着信を誰かに転送すれば助かるというルール。

ただし、
転送された人はもう他の誰かに転送できない。
つまり、
自分が助かるためには、
誰かを犠牲にしなければならない。
これが本当に嫌な設定です。
第1作、第2作では、
死の予告から逃げられない恐怖が中心でした。
でもFinalでは、
“誰に死を押し付けるか”という恐怖になります。

しかも舞台はクラスメイト同士の修学旅行。
もともといじめや人間関係の歪みがある中で、
死の着信が届く。
誰が誰を恨んでいるのか。
誰が誰を犠牲にするのか。
助かるためにどこまでできるのか。
この作品は、
ホラーであると同時に、
集団心理の怖さもかなり強いです。

■Finalは“いじめ”と“転送”の話
『着信アリFinal』では、
いじめが大きなテーマになっています。
中心人物は、松田明日香と草間えみり。

明日香は、クラスでいじめを受けており、
修学旅行にも参加していません。
その一方で、
修学旅行中のクラスメイトたちに死の予告電話が届き始めます。
そして犠牲になるのは、
明日香をいじめていた生徒たち。
そのため、
クラスメイトたちはこの呪いを“パムの呪い”と呼びます。

一見すると、
明日香が復讐しているように見える。
でも実際には、
その裏で美々子が関わっています。
美々子は明日香に化けたり、
パソコンやネットを利用したりして、
死の予告を送り続けます。
ここで面白いのが、
呪いが携帯電話からさらにインターネットへ広がっていくところ。
シリーズを通して、
呪いはその時代の通信手段に乗って広がっていきます。

Finalでは、
メール、パソコン、ネットワークという要素が加わり、
より現代的な恐怖になっています。
そして、呪いを止めるために、
大量のメールを送り込んでパソコンをフリーズさせるという作戦が出てくる。
今見ると時代を感じる部分もありますが、
当時のインターネット感があって逆に味があります。

■『着信アリ』シリーズの魅力
ここからは、シリーズ全体の魅力について書いていきます。
まず一つ目は、
やっぱり“設定の強さ”です。
未来の自分から届く死の着信。
この一文だけで、もう怖いです。
ホラー作品って、
最初の設定が強いかどうかでかなり印象が変わると思うんですが、
『着信アリ』はその点が本当に強い。
説明されなくても怖い。
想像しただけで嫌。
しかも誰にでも起こりそう。
自分の携帯に、
自分の番号から、
未来の日付で着信が入る。
この時点で、もう普通に嫌ですよね。

二つ目は、
“日常の道具が恐怖になる”ところ。
携帯電話って、
本来は人と繋がるための道具です。
友達に連絡する。
家族と話す。
恋人とメールする。
予定を確認する。
写真を撮る。
そういう身近なものが、
突然、死を知らせる道具になる。
便利なものほど怖くなる。
身近なものほど逃げ場がなくなる。
この構造がかなり上手いです。

三つ目は、
“呪いが感染していく”感じ。
『リング』にもビデオテープの呪いがありますが、
『着信アリ』は携帯のメモリーや電話帳、
そして転送という形で呪いが広がっていきます。
誰かが死ぬと、
次の誰かに届く。
友人、恋人、知人。
身近な人間関係の中を呪いが移動していく。
これがかなり怖いです。
しかも、電話帳に登録されている人間が次の標的になりやすいという設定が、
また現実的で嫌なんですよね。
自分の人間関係そのものが、
呪いの通り道になる。
連絡先が多いほど、
誰かに繋がってしまう。
これは携帯電話ホラーならではの恐怖だと思います。

四つ目は、
“被害者と加害者の境界が曖昧”なところ。
美々子もリー・リィーも、
ただの悪霊として描くには複雑すぎます。
彼女たちは、もともと傷つけられた存在です。
でもその痛みが、
別の誰かを傷つける力になってしまう。
可哀想だから許されるわけではない。
でも完全な悪とも言い切れない。
この曖昧さが、作品の後味を重くしています。

■美々子とリー・リィーの違い
美々子とリー・リィーは似ているようで、
少し違います。
美々子は、
家庭の中で歪んだ愛情と嫉妬を抱えた存在。
母親に見てほしい。
自分だけを愛してほしい。
妹が邪魔。
でも自分は良い子でいたい。
そういう、
家族の中の閉じた歪みが強いキャラクターです。
一方リー・リィーは、
村という共同体から排除された存在。
死を予知するような力を持っていたことで、
気味悪がられ、いじめられ、
最後には封じ込められてしまう。
つまりリー・リィーは、
集団から迫害された子供の怨念に近い存在です。
美々子は家庭の闇。
リー・リィーは共同体の闇。
この二つが重なることで、
『着信アリ』シリーズの呪いはより大きなものになっています。
ただの携帯電話ホラーではなく、
“人間が生み出した怨念が、時代の通信手段に乗って広がる話”
として見ると、かなり面白いです。

■映像としての怖さ
『着信アリ』は映像面でもかなり印象に残ります。
特に第1作は、
三池崇史監督らしい不穏さがあります。
暗い廃病院。
古びたビデオテープ。
突然鳴る着信音。
誰もいないはずの場所にある気配。
自分の死を待つしかない時間。
派手なジャンプスケアだけではなく、
じわじわと精神的に追い詰めてくる怖さがあります。
そして何より、
“死ぬ時間が決まっている”という演出が強い。
時計を見る。
着信履歴を見る。
残り時間が減っていく。
このカウントダウン感が、
普通のホラーとは違う緊張感を作っています。
ホラーって、
いつ来るか分からないから怖いパターンもありますが、
『着信アリ』は逆です。
来る時間が分かっているから怖い。
あと何分。
あと何秒。
その瞬間が近づいてくる。
この待つ恐怖がたまりません。

■『リング』『呪怨』との違い
Jホラーとしてよく比較される作品に、
『リング』や『呪怨』があります。
『リング』は、
呪いのビデオを見た者が7日後に死ぬという作品。
『呪怨』は、
強い怨念が残る家に関わった人間が呪われていく作品。
そして『着信アリ』は、
死の予告電話が未来から届く作品。
この3つは、
どれも“呪いが広がる”という点では共通しています。
でも怖さの質は少し違います。
『リング』は、
ビデオというメディアを通じて呪いが伝染する怖さ。
『呪怨』は、
場所に染みついた怨念から逃げられない怖さ。
『着信アリ』は、
人と人を繋ぐ携帯電話が、死を繋いでしまう怖さ。
特に『着信アリ』は、
当時の携帯文化とかなり密接に結びついているので、
時代性がすごく強いです。
だからこそ、今見ると懐かしさもあります。
ガラケー。
着メロ。
留守電。
赤外線通信。
メール。
テレビ電話。
携帯の小さな画面。
そういう平成の空気感とホラーが合わさっていて、
今見ると逆に味わい深いです。

■個人的に好きなポイント
個人的に『着信アリ』で好きなのは、
“オカルトなのに、システムがある”ところです。
死の予告電話には、
ある程度のルールがあります。
自分の番号から着信が来る。
未来の時刻で履歴が残る。
その時刻に予告通りの死が起きる。
死んだ後、次の誰かに繋がる。
場合によっては、他人が電話を取ると身代わりになる。
Finalでは転送すれば自分は助かる。
このルールがあるから、
見ている側も考えてしまうんですよね。
「じゃあ電源を切れば?」
「壊せば?」
「解約すれば?」
「誰かに取らせたら?」
「転送したら?」
でも、そういう逃げ道もだいたい潰されていく。
ルールがあるのに、
結局逃げられない。
この理不尽さがホラーとしてかなり良いです。

■今見るからこそ面白い作品
今の時代に『着信アリ』を見ると、
少し懐かしい部分もあります。
ガラケー文化。
着メロ。
折りたたみ携帯。
当時のメール画面。
テレビの心霊特番っぽい空気。
でも、怖さの根本は全然古びていません。
むしろ今はスマホの時代だからこそ、
もっと怖く感じる部分もあります。
もし現代版『着信アリ』があったら、
LINE、DM、通知、位置情報、写真フォルダ、クラウド、SNS、ライブ配信、
いろんな形で呪いが来そうですよね。
既読がついたら死ぬ。
通知欄に未来の死亡時刻が出る。
自分のアカウントから勝手に投稿される。
ストーリーに自分の死ぬ瞬間が上がる。
知らないうちにライブ配信が始まる。
考えただけで普通に怖いです。
そういう意味で、
『着信アリ』の設定は今でも十分通用すると思います。
むしろスマホ社会の今だからこそ、
リメイクしたらかなり面白そうです。

■ホラーが苦手な人にはどうか
『着信アリ』は、
ホラーが苦手な人には結構怖いと思います。
特に、
突然の着信音や、
死のカウントダウン、
不気味な子供、
廃病院、
口の中の飴玉など、
嫌な印象が残る演出が多いです。
ただ、グロさだけで押すタイプというより、
設定と空気で怖がらせる作品なので、
Jホラーの雰囲気が好きな人にはかなりおすすめです。
怖いけど見たくなる。
嫌だけど気になる。
目を逸らしたいのに真相を知りたくなる。
そういうタイプの作品です。

■まとめ
『着信アリ』は、
携帯電話という身近な道具を使った、
平成Jホラーの代表的な作品です。
未来の自分から届く死の予告。
逃げられない着信。
人間関係を通じて広がる呪い。
水沼美々子という不気味で哀しい存在。
台湾のリー・リィーに繋がる呪いのルーツ。
そしてFinalで描かれる、転送による命の押し付け合い。
シリーズを通して見ると、
ただの携帯電話ホラーではなく、
“傷ついた人間の怨念が、通信手段を使って拡散していく物語”
としてかなり完成度が高いです。
個人的には、
Jホラーの中でもかなり印象に残るシリーズだと思っています。
特に第1作は、
設定、キャスト、雰囲気、オチの後味まで含めて、
かなり完成度が高いです。
ホラーが好きな人、
平成の空気感が好きな人、
『リング』や『呪怨』が好きな人には、
ぜひ一度見てほしい作品です。
そして見終わったあと、
自分のスマホに着信が来たら、
少しだけ画面を見るのが怖くなると思います。
もしその着信が、
自分の番号からだったら。
もしその履歴が、
未来の時間だったら。
もし留守電に、
聞き覚えのある自分の声が入っていたら。
その瞬間から、
もう“ただの電話”ではありません。
それは、未来から届いた死の知らせ。
『着信アリ』。
今見ても、かなり怖いです。

本日はこんな感じ
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