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この先30年以内に大地震が来る確率50~60%――本当に信用していいの? ニュースを見ていると、また出てきま

2026年08月30日 03時34分


「今後30年以内にM6.8以上の地震が起きる確率50~60%」

こう言われると、

「えっ、そんなに高いの?」

「大地震が近づいているの?」

と思ってしまいます。

でも、ちょっと待ってください。

30年ですよ。30年。

日本で30年もあれば、阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、能登半島地震など、大きな地震が何度も起きています。

それを考えれば、

「この先30年間、大きな地震が起きる可能性があります」

と言われても、

「そりゃ30年もあれば何か起きるだろ」

と思うのは、そんなにおかしな話でしょうか。


そもそも、なぜ「30年」なの?

さらに調べてみると、この「30年」という期間は、地震学の方程式から必然的に出てきた数字というわけでもありません。

過去の政府資料では、それまでの「今後数百年」という期間では、


長すぎて住民に切迫感を与えない。(防災グッズが売れない)

具体的な行動につながりにくい。(新たな金儲けの仕組みがどんどん作れない)


という趣旨の問題が指摘されています。

そこで、一般国民が人生設計を考える期間なども考慮して、

「今後30年間」

という期間を基本にしたわけです。


政府の地震調査研究推進本部・地震調査委員会が、です。


つまり「30年」という数字には、純粋な地震学だけではなく、

国民に身近に感じてもらう。

切迫感を持ってもらう。

具体的な防災行動につなげる。

という政策的な意味も含まれているのです。

だったら、そこまで最初からちゃんと説明してほしいものです。


去年も30年。今年も30年。来年も30年?


さらに面白いのがここです。


この地震発生確率は、毎年基準日を更新して再計算されています。

つまり、

「毎年毎年再計算するんだから、毎年毎年『今後30年』でいいんです」


という仕組みです。意味不明ですよね笑

今年、

「今後30年以内」

と言う。

来年になったら、また新しい基準日から、

「今後30年以内」

と言う。

その翌年も、

「今後30年以内」

です。

もちろん、新しい基準日から別の30年間について計算すること自体はできます。

しかし、一般国民からすれば、

「去年も30年。今年も30年。じゃあ、その30年はいつ終わるんですか?」

と思うのも当然でしょう。

2026年に「今後30年」と発表したのなら、その評価対象は2056年まで。

翌年に2027年から2057年までを計算するなら、それは新しい別の評価です。

だったら、

「これは前年の30年とは違う、新しい30年間についての評価です」

と毎回きちんと説明すべきではないでしょうか。

毎年毎年「今後30年」とだけ大きく報道されれば、一般の人には、ずっと同じ予測が続いているように見えてしまいます。


「専門家が言ったから正しい」の怖さ

以前、あるノーベル賞受賞者が、

「自分は健康の専門家でもないのに健康について質問される。うろ覚えの知識を話したら、それが本になって売れてしまう」

という趣旨の話を笑いながらしていたことがあります。

でも、これって結構怖い話です。

ノーベル賞を取ったからといって、健康、経済、政治、教育、地震まで全部の専門家になるわけではありません。

それでも私たちは、

「ノーベル賞学者が言った」

「専門家が言った」

「科学的に計算した」

「統計では○%です」

という言葉に弱い。

数字と肩書きが付くだけで、急に正しそうに見えてしまいます。

でも科学というのは本来、

誰が言ったのかではなく、何を根拠に言ったのか

を見るものではないでしょうか。


防災産業の周辺には官僚OBも多い

そして、もう一つ気になるのが、防災を取り巻く「人とお金」の構造です。

実際、防災関連団体や建設・砂防・防災関連の業界には、元官僚や行政幹部のOBが少なからず入っています。

もちろん、

元官僚が再就職した=不正

などと言うつもりはありません。

長年培った専門知識を退職後に生かすこと自体は悪いことではないでしょう。

しかし、防災という巨大な分野には、

政府予算

公共事業

研究費

防災産業

業界団体

行政OB

が深く関係しています。

防災需要が増えれば、当然ながら利益を得る企業もあります。

だからこそ、

「危険です」

「30年以内です」

「50~60%です」

と行政や専門家が発表するときには、その数字がどのように作られ、誰が期間を決め、どの程度不確実なのかまで、国民に透明に説明する必要があると思います。


防災研究を否定しているわけではない

地震研究は必要です。

活断層を調べることも、地盤を調べることも、耐震技術を研究することも必要です。

ただし、

「科学です」

「専門家です」

「統計です」

という言葉を使えば、それだけで国民が信用すると考えてもらっては困ります。

低確率の地域でも大地震は起こり得る。

だったら国民に最初に伝えるべきなのは、

「日本に、地震について絶対に安全と言える場所はありません」

ではないでしょうか。

そのうえで、

「この地域は地盤が弱い」

「ここでは津波の可能性がある」

「この建物は耐震性が不足している」

といった、本当に命を守るための情報を伝える。

そのほうがよほど実用的です。


「30年以内50~60%」――その数字を一度疑ってみよう

「今後30年以内に50~60%」

そう言われた瞬間に怖がる前に、

なぜ30年なの?

なぜ50~60%なの?

どんな仮定で計算したの?

過去の評価は実際どうだったの?

なぜ毎年また30年なの?

誰がこの伝え方を決めたの?

そして、その政策によって誰が利益を得るの?

そこまで考えてみてもいいと思います。

それは科学を否定することではありません。

権威や数字を鵜呑みにせず、疑問を持ち、検証する。

それこそ、本来の科学的な態度なのではないでしょうか。

「専門家が言ったから正しい」

そんな言葉だけで納得する時代は、そろそろ終わりにしてもいいと思います。

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