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【ハンターハンター】今回の連載再開が過去と違う理由

2026年08月09日 15時06分

『HUNTER×HUNTER』が帰ってきた。

 

 

 

 

 

第411話が、6月29日刊行の『週刊少年ジャンプ』31号に掲載された。

 

前回の第410話が載ったのが2024年12月9日刊行号なので、実に約1年半、日数にして567日ぶりの最新話ということになる。

 

単行本39巻も7月3日に発売された。

 

 

 

 

 

正直に言うと、私は再開のニュースを見たとき

喜びよりも先に「今回はどのくらい続くんだろう」と

考えてしまった。

 

 

 

 

 

長年この作品を追ってきた読者ならたぶん同じ反応をした人が多いんじゃないかと思う。

今回は、この再開が過去の再開と何が違うのか、そしてこの先どうなりそうかを整理してみたい。

 

 

 

なぜ休載がこれほど話題になるのか

 

 

 

 

 

前提から書いておく。

『HUNTER×HUNTER』は、冨樫義博による連載作品で、休載と再開を繰り返しながら20年以上続いてきた。

 

 

 

 

 

 

休載期間が年単位に及ぶことも珍しくない。

 

 

 

 

 

だから読者のあいだでは、作品の内容そのものと

同じくらい「いつ再開するのか」が話題になる

という特殊な状況ができあがっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一つ特徴的なのが作者本人のXアカウント。

ここで原稿の進捗が断続的に報告される。

 

 

 

 

「No.420 原稿完成」といった具合に話数単位で状況が分かる。作者の作業進捗をファンが直接追える連載というのは、かなり珍しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

つまりこの作品は

本編だけでなく「連載が続くかどうか」自体が、読者の関心事になっているという他にあまり例のない立ち位置にある。

 

 

 

 

 

 

 

この前提を押さえておかないと

今回の再開の意味が分かりにくい。

 

 

 

 

今回のストックは、過去と桁が違う

 

 

 

 

 

 

 

ここが本題だ。

 

 

 

 

公式Xで報告されている進捗を追うと、2026年2月に「No.420 原稿完成」、5月に「No.421 原稿完成」といった報告が出ている。

 

 

 

 

単純に受け取れば、少なくとも第411話から第421話までの11話分は、すでに原稿が仕上がっている計算になる。

 

 

 

 

 

過去の再開時と比べると、これはかなり大きい。

 

 

 

 

 

これまでのパターンは、10話前後を連続掲載してまた休載、という流れが多かった。

 

 

今回は再開時点でそれに近い分量が完成しており

しかも報告はその後も続いている。

 

 

 

だから「今回はいつもより長く続くのでは」という期待が出ているわけだ。

 

 

 

これは根拠のない願望ではなく公開されている進捗情報

から素直に導ける推測だと思う。

 

 

 

 

ただし、注意も必要だ。原稿が完成していることと、それが毎週載ることは別の話である。

 

 

 

 

掲載ペースは編集部の判断もあるし、体調の問題もある。ストックがあるから安泰、とは言い切れない。

 

 

 

 

 

 

 

この先の3つのシナリオ

 

 

 

じゃあどうなるのか。

3つに分けて考えてみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シナリオA:これまでで最長の連続掲載になる

 

 

 

ストックの厚みがそのまま反映され、20話前後、あるいはそれ以上の連続掲載になるパターン。

 

 

 

 

王位継承戦がひとつの区切りまで進む可能性がある。

もっとも読者にとって嬉しい展開だが、その分だけ次の休載が長くなる可能性もある。

 

 

 

 

 

 

 

シナリオB:10話前後で一区切り、また休載

 

 

 

 

 

過去のパターンをそのままなぞる形。

 

 

 

 

 

おそらくこれが一番現実的だと思う。

 

 

 

 

ストックはあるが、連載を回しながら次を描き続けるのは相当な負荷だし、無理をして体調を崩せば元も子もない。読者としても、この着地がいちばん健全な気がする。

 

 

 

 

 

シナリオC:短期で中断し、再開が長期化する

 

 

 

 

いちばん避けてほしいパターン。

 

 

 

 

 

体調その他の理由で数話で止まり、次の再開がまた年単位になる展開だ。可能性としてはゼロではない。

 

 

 

 

 

ただ、今回はこれだけストックを積んだうえでの再開なので、以前より確率は低いと見ていいと思う。

 

 

 

 

 

 

私の予想はB。

 

 

 

 

 

 

 

ただ、Aに近いBというか、これまでより気持ち長めの連続掲載になるんじゃないか、という感触がある。

 

 

 

 

 

 

 

ストックを積んでから再開するという今回のやり方自体が、過去の反省を踏まえた設計に見えるからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

走りながら描くのではなく、描き溜めてから走る。持続可能性を意識した進め方だと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

物語のほうにも、実は難しさがある

 

 

 

 

 

 

再開の話ばかりしてきたが

内容面の課題にも触れておきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在進行中の王位継承戦は、この作品の中でも群を抜いて登場人物が多い。

 

 

 

 

 

王子が十数人いて、それぞれに護衛と念能力がついて、さらに船内の派閥や外部の組織が絡む。頭に入れるべき情報量が、これまでのどのシリーズよりも多い。

 

 

 

 

 

 

これは面白さの源泉でもあるのだが、同時にリスクでもある。読者は連載が飛ぶたびに設定を忘れる。

 

 

 

 

 

 

 

忘れたまま再開すると、話に乗り切れない。

 

 

 

 

 

 

「面白いはずなのに入っていけない」という感想が出てくるのは、作品の質の問題ではなく、この構造と休載の相性の悪さだと思う。

 

 

 

 

 

 

大量の情報を積み上げる物語と、長期休載は、原理的に相性が悪い。この作品はその難しさを抱えたまま走っている。

 

 

 

 

 

 

 

それでも読み続けてしまう理由

 

 

 

 

 

 

ここまで課題ばかり書いたが

それでも私は追いかけている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理由ははっきりしていて、この作品はいまだに「次に何が起きるか本当に分からない」から。

 

 

 

 

 

 

 

強い者が勝つとは限らない。主人公格が普通に負けるし、重要そうなキャラが唐突に退場する。

 

 

 

 

 

 

念能力の設計も力比べではなく条件と制約の勝負になっている。

 

 

 

 

 

 

 

これは連載漫画としてかなり異常なことで、20年以上やっていて緊張感が落ちていない作品は、そう多くない。

 

 

 

 

 

 

 

 

休載が長いことへの不満と、再開したときの面白さへの信頼が、読者の中で同居している。

 

 

 

 

 

 

 

だから話題になり続ける。

 

 

 

 

 

 

 

いま面白くない作品なら、そもそも再開が1年半空いた時点で誰も待っていない。

 

 

 

 

 

 

もう少し踏み込むと、この作品の独特さは「勝ち方」の設計にあると思う。

 

 

 

 

 

 

多くのバトル漫画では、鍛錬や覚醒によって主人公が強くなり、その積み重ねで勝つ。

 

 

 

 

 

 

 

この作品では、勝敗を決めるのはたいてい情報と条件だ。相手の能力の正体を先に掴んだほうが勝つし、その正体は不利な制約とセットになっている。

 

 

 

 

 

強くなることと勝つことが、必ずしも直結しない。

 

 

 

 

 

 

だから読んでいて、力の上下だけでは先が読めない。

この読めなさが、20年経っても持続している。

 

 

 

 

 

 

休載の長さを差し引いても追う価値がある、と私が思うのはそこだ。

 

 

 

 

 

 

読者としてどう向き合うか

 

 

 

 

現実的な話をするとたぶん一番いいのは「期待しすぎず、載ったら読む」という距離感。

 

 

 

 

 

 

再開のたびに次の休載を心配していると、読んでいる時間より待っている時間のほうが長くなる。

 

 

 

 

 

 

そうすると、せっかく載っている数か月を楽しみきれない。作品の楽しみ方として、それはもったいない。

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一つおすすめしたいのが、再開のタイミングで既刊を読み返すこと。

 

 

 

 

 

 

王位継承戦は特に、通しで読むと印象がまるで変わる。週刊で追うと情報が散らばって見える構成が、まとめて読むとちゃんと繋がっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

単行本が出たばかりというのは、その意味でもいい機会だと思う。

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の再開が過去と違うのは、ストックの厚みが公開されているという一点に尽きる。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これまでの再開は、いつ止まるか分からない状態で読むしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、少なくとも十数話分は完成していることが分かっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この安心感は、読む体験そのものを少し変える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、確約されたものは何もない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでも、これだけ長く続いた作品が、今も更新されているという事実自体がけっこうすごいことだと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは載っているうちに、しっかり読む。

それが一番。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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