水商売の経営を考えたとき、ガールズバーはまっさきに思い浮かぶ業態かもしれません。キャバクラよりもハードルが低く、どの店も賑わっているので単純に儲かるイメージがあると思います。事実、ガールズバーとキャバクラでは必要な開業資金に大きな差があり、比較的チャレンジしやすいでしょう。今回はガールズバーの経営を考えている方に向けて、メリットやデメリット、さらには経営を始めるためのステップもお伝えしていきます。
ガールズバーの経営者になろう!
冒頭でお伝えしたとおり、ガールズバーはキャバクラよりも手を出しやすい業態です。詳しい理由はこのあとの「ガールズバー経営のメリット」でお伝えしますが、開業資金が最低300万円で済むのは最初に特筆すべき最大のメリットでしょう。
キャバクラの開業には最低500万円(500万円ではかなりギリギリですが…)、つまり200万円もの差があるんですね。「いずれは水商売で大きく成功したいけど、キャバクラにはまだ手を出せそうにない」と悩んでいる方にとって、ガールズバーはまさに希望の星。
ガールズバー市場は年々大きくなっていますし、オリジナリティが魅力となるため楽しみながらの経営も出来ます。もちろん簡単に成功する世界ではありませんので、まずはガールズバー経営における現実的な課題や心得を整理しておくのは重要なポイント。
実際の行動に移る前に、ぜひ本記事を参考にしてガールズバー経営のイメージをもっと膨らませてみてください。今やるべきことが見えてくるはずです!
ガールズバー経営のメリット・デメリット
まずは水商売のなかから「ガールズバー」を選ぶメリット・デメリットを見ていきます。とくにデメリットは経営する上で避けては通れない課題となりますので、自分ならどう乗り越えるか?を考えてみてくださいね。
ガールズバー経営のメリット3選
- 開業資金をおさえられる(キャバクラと比較)
- 利益率が高い(一般的な飲食店と比較)
- 人材を集めやすい(キャバクラと比較)
あえて比較対象を出したのは、「水商売」が非常に大きなくくりであり、いったいどの業態と比較してのメリットなのかが見えにくくなってしまうためです。最初にあげた「開業資金」についてはキャバクラと比較します。
先ほども軽く触れましたが、ガールズバーの開業資金に必要な金額は300万円~500万円が目安です。500万円あれば十分な運転資金も残せますし、それなりに思い通りの店舗を構えられます。
一方でキャバクラ開業に必要な資金は500万円~1,000万円と言われています。当然ながらラグジュアリーな店づくりや売れっ子の引き抜きには、1,000万円ではおさまらない場合もしばしば。ガールズバーは初期費用がグッとおさえられるのが分かりますよね。
つづいて考えたいのは実際に経営が始まってからの利益率です。一般的な飲食店の利益率が10~15%であるのに対し、ガールズバーの利益率はなんと20~40%!このメリットは、開業した店をスムーズに軌道に乗せるためにも役立ちます。
最後のメリットとしてあげるのは、人材集めについてです。この点は性質が似ている理由からキャバクラと比較しますが、ガールズバーは最初からプロを揃える必要がありません。
ガールズバーはその性質こそ似ているものの、キャバクラのように客単価が高いわけでもなく、マンツーマン接待で指名を稼ぐ必要もないですよね。極端な話、愛嬌があって基本的な飲食店の接客がクリアできれば、それでOKなんです。
この違いは時給にも表されていて、キャバクラの平均時給は2,500円、ガールズバーは1,800円程度です。そのためガールズバーは水商売未経験の若い世代がチャレンジしやすく、オープニングスタッフともなれば尚更、人材集めには困りません。
スタート時点での人材集めがスムーズなのは、経営者の負担を軽くしてくれます。
ガールズバー経営のデメリット3選
- 景気に左右されやすい
- キャストの育成が難しい
- 接客方法の基準が分かりにくい
まず「景気に左右されやすい」と「キャストの育成が難しい」に関しては、ガールズバーのみならず水商売全般に言えるデメリットです。景気の影響はみなさんもコロナ禍で十分見て来たでしょうし、もっと前のバブル期から崩壊後の流れからも簡単に理解できると思います。
水商売における利益は「人の営業努力」と「世の中の景気」が半分ずつ影響していると考えてください。そのため、どれだけキャストや経営者が頑張っても、お茶を引く日々が続く可能性がある点も、あらかじめ考慮しておくべきです。
キャストの育成は、どれだけモチベーションを上げられるか?はお金(給料)次第ですが、キャバクラのように時給を青天井にするわけにはいきません。給料に限界がある以上、「どうせこれくらいしか稼げないし」と考えて手を抜く子は現実にたくさんいます。
また、接客方法の基準があいまいな点も、ガールズバーにおける育成の難易度を上げているでしょう。ガールズバーはあくまでも飲食店であり、風俗営業は許可されていません。しかしながら、実際の営業では″人気商売″が色濃く出てしまうので、そのバランスが難しくなるでしょう。
「表向きに同伴システムの導入はできないけど、なるべくお客さんと一緒に来てね」なんて言われたら、その矛盾にキャストは理不尽さを覚えるかもしれません。キャストを集める前に、お店としてどのような営業方法を行うのか(ルール・ノルマ)、そしてキャストの給料にどれくらい反映させるのか(給料システム)は明確にしておいてください。
その上で育成していかなければ、もっとも重要な信頼関係を築けなくなります。
ガールズバー経営はおすすめできる?実際の声を集めてみた
ここまでガールズバー経営のメリットやデメリットをまとめてきましたが、実際の経営者、または経験者は「ガールズバー開業」をおすすめするのでしょうか?
実際の声を集めましたので、参考にしてください。
ガールズバー開業をおすすめする人
難しいことは、女の子(従業員)の確保。&やる気を出すこと。(イコールお客さんの確保)
店を任せるのであれば、店長との信頼関係。〜中略〜 けれど、やりがいもあるし、楽しいです。それは、サラリーマンの比ではありません。
Yahoo!知恵袋
どんな仕事でも経営に回れば大変さが増しますが、「サラリーマンの比ではないくらい楽しい」と聞くと、ますますやる気が上がってくるのではないでしょうか?
ガールズバー開業をおすすめしない人
オープン2ヶ月目の10月はかなり売上もあがり経営も楽だなーと予想していましたが、寒さで客足がかなり落ちました。どこの飲食店もやはり売上がこんなにばらつくものなのでしょうか?なにぶん経営経験もなくオープンして半年なので売上予測がいまいちできません。
Yahoo!知恵袋
実は、ハッキリと「おすすめしない!ガールズバーなんて経営するもんじゃない!」という声はありませんでした。(それほどガールズバーの経営には面白さがあるのかもしれませんね)
しかし売上に関しては、オーナーが抱えやすい悩みの種であるようす。特に開業したばかりでは先々の予測を立てにくく、一度落ちると抜け出せない不安を抱えてしまいます。
ガールズバーに限らず水商売は上がったり下がったりの繰り返しです。そのデメリットを念頭に置き、「売上を落とさない」よりも「落ちたときにどうするか」を考えた方が現実的です。
ガールズバーの経営を始めるのに必要なこと4選
具体的なイメージが持てるようになってきたでしょうか?ここからは、ガールズバーの経営を始めるにあたって必要なことを整理していきます。
- 開業資金の調達
- 物件の確保
- 開業の申請
- 求人・宣伝
どれかひとつでも抜けがあると、良いスタートは切れません。しっかりと準備を整えてからオープンさせてくださいね。
開業資金の調達
ガールズバーの開業に必要な資金は、最低300万円です。この金額はあくまでも最低ライン
ですので、余裕を持って400~500万円は用意しておくのが妥当でしょう。
開業資金の内訳は、以下のとおり。
- 物件にかかる費用
- 設備にかかる費用
- 当面の運転資金
物件が仮に家賃15~20万円だとすると、礼金や仲介手数料などを合わせて120万円程度は必要になります。さらに内装もいじるとなれば、プラスαでどんどん加算されていくのも頭に入れておきましょう。居抜き物件を見つけると、内装費用をおさえられます。
ガールズバーに必要な設備には、キッチン用品やレジ、カラオケなどがあげられます。ただ、設備に関しては最低限営業できる程度に揃え、あとから整えていっても問題ありません。
最後にあげた「当面の運転資金」は、万が一、開業後の客入りがいまいちだった場合に役立ちます。仕入れ費や人件費など、向こう3ヶ月分程度は準備しておくのが理想ですね。
さて、これら諸々を合わせた開業資金を用意する必要がありますが、融資を受ける方法は2パターンあるのをご存知でしょうか。1つは「民間の金融機関」、一般的な銀行などにあたり、こちらは水商売にはあまり融資をしてくれません。
そこで登場するのが2つめの「公的な金融機関」です。こちらは税金を財源として融資をおこなっている公的機関で、新規立ち上げ事業に特化したプランも用意されています。公的な金融機関を利用する最大のメリットは、無利息・無担保で借りられる点です。
自己資金を用意するのが難しくても、あきらめずに融資先を考えてみてくださいね。
物件の確保
物件は立地や広さなど、さまざまな視点から選ぶ必要がありますよね。このさい、まずは経営するガールズバーのコンセプトを丁寧に決めていくのが重要なポイントになります。
「20代を中心とした若者向けの安くて賑やかな店」を目指しているのに、物件のエリアがオフィス街では期待している客層と異なってしまいます。ガールズバーのコンセプトは、「物件のエリアから見込まれる客層」を考慮しつつ、近隣の競合と被らないように決めていくと良いでしょう。
開業の申請
ガールズバーを実際に開業する前には、3つの申請が必要です。
- 食品衛生責任者資格取得
- 飲食店営業許可
- 深夜酒類提供飲食店開業届
「食品衛生責任者」の資格は「飲食店営業許可」をもらうさいに必要ですので、前もって取得しておきましょう。ちなみに食品衛生責任者はかならずしもオーナーである必要はありません。
「深夜酒類提供飲食店開業届」は、深夜0時以降もアルコールを提供する店で必須の届出です。ただし、この届出を出した店では、接待行為が禁じられています。接待行為は「カラオケのデュエットをする」「たばこに火を付ける」など、一般的にキャバクラで行われている接客スタイルで、別の許可(風俗営業)が必要になります。
許可がないまま接待行為をおこなってしまうと、取り締まりの対象となりますので注意しておきましょう。
経営を行うエリア・規模などから家賃相場を調べて、開業資金の予算を立ててくださいね。
求人
ガールズバーのような人気商売は「人」が全てですので、オープニングスタッフでは、ルックス最強な子や最初からレギュラー出勤してくれる子など、運営的に強くなる女の子を最低1人~2人は採用してください。
接客力に関しては、あとからいくらでも慣れて(育って)いきますので、最低限のマナーや一般的な飲食店の接客ができれば問題ありません。もちろん最初からリピーターを呼べるレベルの接客力があればベストですが、そこにこだわっていると面接や採用に時間がかかり過ぎます。
そのためまずは見た目や出勤日数の多い子を数人配置し、「接客力が無いうちからリピーターを作る」をめざすのです。
まとめ
ガールズバーの経営は簡単ではありませんし、正直「失敗しない保証」なんてどこにも誰にもありません。
- 開業資金がおさえられる
- 利益率が高い
- 人材を集めやすい
しかし上記したメリットがあるように、水商売のなかでは比較的チャレンジしやすいのは事実です。同時に考えるべきデメリットも、改めて整理しておきましょう。
- 景気に左右されやすい
- キャストの育成が難しい
- 接客方法の基準が分かりにくい
もし、ここまで読んでもなおイメージが湧かなかったり課題点を洗い出せなかったりするのであれば、経験値や知識が不足しています。その場合には、まずはガールズバーのボーイから始める・さまざまなエリアのガールズバーを飲み歩いて比較してみるなどの検証も重要です。
「失敗しないガールズバーの経営」をめざすためにも、焦らずに進めてくださいね!
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