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海辺のめめ
2026年10月16日 19:06

代表取締ネッコさんの口コミ
1件の投稿
■このお店の利用回数
5回
■このお店の良いところ
そこには可愛い女の子たちがいた。
不思議なものだ。洒落た空間というのは、それだけで十分に魅力的なはずなのに、彼女たちが笑うと、その場所はもう少しだけ特別なものになる。
たぶん、いい店というのはそういうところなのだと思う。帰り道になっても、なぜかふと思い出してしまうような場所。
■女の子の接客、容姿について
女の子たちの容姿がいいのは、言うまでもない。けれど、見た目の美しさだけで人の記憶に残るほど、世の中は単純にはできていない。彼女たちは接客もいい。こちらの気分を察し、自然な距離感で会話を楽しませてくれる。無理に盛り上げようとするわけでもなく、かといって退屈を放置するわけでもない。
内装が洒落ていて、女の子たちが可愛くて、接客まで心地いい。三つ揃えば、なかなか贅沢な話だ。
店を出てから、また来ようと思った。特別な理由が必要なわけではない。気に入った店にもう一度行くのに、立派な説明なんていらないのだ。
■お店の雰囲気
可愛い女の子たちがいて、渋いマスターがいる。
考えてみれば、それだけで十分なのかもしれない。洒落た内装も、心地よい接客も、もちろん大切だ。でも、店というものの本当の魅力は、案外、そこにいる人間によって決まる。
彼女たちの笑顔があり、マスターの落ち着いた佇まいがある。まるで、軽やかなピアノの旋律に、低音のベースが静かに寄り添うように。
世の中には、何かを付け加えなければ成立しない場所がある。一方で、余計なものを必要としない場所もある。
可愛い女の子たちと、渋いマスター。
そこには、わざわざ説明するほどのことは何もない。そして、説明する必要がないということこそ、たぶん、いちばん贅沢なことなのだ。
■まとめ・感想
彼女に会うのは、一年ぶりだった。
一年という時間が、長いのか短いのか、僕にはよくわからなかった。カレンダーの上では十分に長い時間だ。でも、誰かのことを思い出すのに必要な時間としては、案外短いのかもしれない。
僕は彼女に、牡蠣を食べに行こうと誘った。
彼女は快く応じてくれた。
それだけのことなのに、僕はその日が来るのをずいぶん楽しみにしていた。待ち合わせの時間が近づくにつれて、胸のあたりが少し落ち着かなくなった。久しぶりに会う相手とは、どんな顔をして、どんな話をすればいいのだろう。以前と同じように接すればいいのか。それとも、一年という時間をちゃんと考慮に入れるべきなのか。
そんなことを考えている自分が、少しおかしかった。
僕たちは以前にも会っている。何度も話をしている。彼女の笑い方も、酒を飲むときの仕草も、ある程度は知っているはずだった。
それでも、一年ぶりというのは不思議なものだ。
知っている人なのに、知らない人に会うような気持ちになる。
待ち合わせの場所に現れた彼女は、少し大人びて見えた。
髪型が変わったのかもしれないし、服装のせいだったのかもしれない。あるいは、ただ僕がそう感じただけなのかもしれない。一年という時間は、誰かを実際に変えてしまうこともあれば、こちらの見方だけを変えてしまうこともある。
「久しぶり」
彼女はそう言って笑った。
その笑顔を見たとき、僕は少しだけ安心した。
変わったところはある。でも、変わっていないところもある。
人間というのは、たぶんその両方でできている。
牡蠣はおいしかった。
生牡蠣を食べて、酒を飲んで、他愛のない話をした。店の照明はほどよく暗く、グラスの中で氷が小さな音を立てた。そういうことを、僕は今でもいくつか覚えている。
ただ、牡蠣の味については、あまりよく思い出せない。
彼女が隣で笑っていたからだ。
彼女が何かを話し、僕がそれを聞き、僕が何かを返すと、彼女がまた笑った。たぶん、それだけのことだった。けれど、その繰り返しが妙に心地よかった。
牡蠣の味を確かめるより、彼女が次にどんな顔をするのかを見ていたかった。
もちろん、そんなことを本人に言うつもりはなかった。言葉にしてしまえば、何かが少し違うものになってしまう気がした。
彼女はガールズバーで働いている。
だから僕は、彼女の笑顔がどこまで仕事の一部で、どこからが彼女自身のものなのか、考えようと思えば考えることができた。
でも、その夜は考えなかった。
誰かの笑顔の理由をいちいち確かめていたら、楽しい時間の半分くらいは失われてしまう。
それに、理由が何であれ、彼女が僕の隣で笑っているという事実は変わらなかった。
食事を終えて、僕たちは店に向かった。
彼女は歌を歌った。酒も飲んだ。マイクを持つときの彼女は、さっきまで牡蠣を食べていた彼女とは少し違って見えた。けれど、それは別人になるということではなかった。ひとつの人間が、別の照明の下で別の表情を見せている。ただそれだけのことだった。
僕はその時間を楽しんだ。
彼女が歌っているのを眺め、グラスを傾け、ときどき言葉を交わした。何か特別なことが起こったわけではない。人生を変えるような話をしたわけでもないし、忘れられない秘密を打ち明け合ったわけでもない。
それでも、素敵な夜だった。
人はときどき、何かが起こったから幸せになるのではなく、何も起こらなかったことに、あとから幸せを感じるのかもしれない。
気がつくと、帰る時間になっていた。
楽しい時間は、いつだって少しばかり不公平だ。始まる前にはあれほど長く感じられたのに、始まってしまうと、こちらの都合などお構いなしに終わりへ向かって進んでいく。
僕は終電で帰ることにした。
駅へ向かう途中、夜の空気が少し冷たかった。さっきまで聞いていた彼女の歌声が、まだ耳の奥に残っているような気がした。酒のせいかもしれないし、単にそう思いたかっただけかもしれない。
電車に乗り、空いている席に座った。
窓に映る自分の顔を眺めた。いつもと変わらない顔だった。少なくとも、僕にはそう見えた。
一年という時間が過ぎた。
彼女は少し大人びていた。僕もまた、彼女の知らない一年を過ごしていたはずだった。
それでも、こうして隣に座って笑い合うことができた。
それだけで十分だったのかもしれない。
もちろん、十分ではなかったのかもしれない。
人の気持ちというのは、たいていそういうふうにできている。何かを手に入れた瞬間に、その何かが永遠ではないことに気づいてしまう。楽しかった夜の帰り道には、もう次に会う日のことを考えている。
僕は窓の外を眺めた。
街の灯りが、暗いガラスの向こうを流れていった。
牡蠣の味は、やっぱり思い出せなかった。
けれど、彼女が笑ったときの顔だけは、妙にはっきりと覚えていた。
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RED SOLEさん
2026年10月16日 20:20
ありがとうございます😊